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遠山藤原学校の2011年、年間予定です

みなさん、こんにちは。今年も立春が過ぎ、本格的にスタートしてきました。

今年も遠山郷をますます盛り上げて、大変な時代だからこそここから新しい仲間が生まれる、というようにしていきたいと思います。

限界集落はどこでも毎年のように厳しさが増しています。同時に都会にもインフレと失業の拡大という脅威が忍び寄っていて、これから日本は改めて都会と田舎の交流を深めることで、未来を創っていかなければなりません。限界集落は都会から学び、都会は限界集落から学ぶ。その積極的な行動によってのみ日本は再生するのだと思います。

今年の遠山藤原学校のテーマは原点に帰って「遠山郷から日本を変える」です。日本列島を東西に貫く大断層、中央構造線の真上に位置する遠山郷は、長い日本の歴史のなかで乱世になるたびに人々が通り、動き、未来を考えていたところです。縄文時代の遺跡もあり、鎌倉時代には鶴岡八幡宮の信濃国唯一の荘園となり、歌舞伎十八番で有名な「暫(しばらく)」に出てくる鎌倉権五郎景政の家人たちがたくさん住みつきました。ですから今でも遠山郷内に正八幡神社がいくつもあり、また鎌倉姓の方がたくさんいらっしゃいます。

そして鎌倉幕府滅亡から南北朝時代にかけては南朝の後醍醐天皇の皇子、宗良親王が遠山郷の北に位置する大鹿村に陣取り、遠山郷を南北に通って遠州方面の南朝方と連絡を密にとっていました。その様子は日本中世の歴史物語『太平記』にも出てくるのです。歴史が動くとき、遠山郷に人がやってくる。今でもその遠山郷の不思議な歴史的・神秘的使命はしっかり残っていて、実は近年、遠山郷を訪問する人がとても増えているのです。観光はもちろんのこと、コマーシャルの撮影が行われたり、テレビ、雑誌などでもたびたび紹介されるようになってきました。

このプロモーションビデオをみてください。
http://www.youtube.com/user/nipponsaisei#p/f/0/jmZxZiTlHv4
これは都会に住むバンドの若者が自主制作したビデオで、舞台は遠山藤原学校の拠点ともなっている旧木沢小学校の木造校舎。またここに出てくる4人の高齢者は実は遠山郷内の木沢地区活性化推進協議会の幹部の方々なのです。とても素人とは思えないこのエネルギー。これが自分たちの力で何とか限界集落を再生させようと本気で頑張っている、限界集落のツワモノの実力なのです。われわれはもう一度、限界集落のつわものから、人の本物の実力を学ばなければならないと思うのです。

そこで、今年の遠山藤原学校は2つのタイプを用意しました。ひとつが勉強中心の「遠山藤原学校研修」、もうひとつが癒し中心の「遠山郷の休日」です。正式な旅行にするのは「遠山藤原学校研修」で、「遠山郷の休日」は正式な旅行にせず、実費を各自現地でお支払いいただく形にします。乱世をたくましく生き抜くための勉強をしようという方は「遠山藤原学校研修」に、遠山郷のとても力強い気を浴びて癒しを得たい、ゆっくりしたいという方は「遠山郷の休日」にご参加ください。

日程は以下のとおりです。曜日はいずれも土日です。

3月26・27日 遠山郷の休日-早春の農園里山整備-
4月30日・5月1日 遠山郷の休日-中央構造線探訪-
5月28・29日 遠山藤原学校研修-森林整備実習-
6月25・26日 遠山藤原学校研修-里山スローフード実習-
7月30・31日 遠山藤原学校研修-里山精神修養実習-
8月27・28日 遠山郷の休日-遠山の夏祭り-
10月1・2日 遠山郷の休日-山村の生活発見-
10月29・30日 遠山藤原学校研修-紅葉狩りハイキング-
11月26・27日 遠山藤原学校研修-秋葉街道青崩峠ハイキング-

このなかで「遠山藤原学校研修」は、今年は東京の新宿から往復の観光バスが出ます。土曜日の朝7時に新宿を出て、昼の12時30分には遠山郷の中心、和田地区に着きます。お帰りは日曜日の午後3時45分に遠山郷を出て、日曜日の夜9時15分ごろには新宿に戻ります。行きも帰りも遠山郷内での研修の開始、終了時刻に対応しています(なお渋滞の場合には到着が遅れることがあります。行きに遅れた場合、農園作業へ途中参加となります)。

一方、東京から電車でお越しの方は東京を土曜日の朝8時33分発のひかり号で出て、豊橋飯田線の特急に乗り換え、遠山郷の入り口、平岡に11時57分に着きます。お帰りは日曜日の午後4時42分発に平岡を出る特急に乗り、豊橋経由で夜8時10分に東京に戻ってくることができます。名古屋関西方面からお越しの方は、豊橋10時8分発の飯田線の特急に乗っていただき、お帰りは豊橋に18時31分に着きます。お車でお越しの方は中央高速道の飯田あるいは松川インターで降りて、和田地区まで1時間ほどです。地図にある矢筈トンネルを超えて遠山郷へお越しください。

いずれも日程は土曜日の昼の12時30分に遠山郷の中心、和田地区の観光案内所アンバマイ館に集合。昼食。その後、木沢地区に移動して遠山藤原学校観光農園で2時間ほど農園里山実習をしていただきます。その後、遠山藤原学校研修講演第1部「太平記を傍らに藤原直哉の時局展望」。全国各地の藤原塾のように2時間たっぷり時局と今後の行方を考えます。そしてその時に、太平記を引用しながら、ここはこうあるべき、ここはこうすべきというトップリーダーのあるべき姿勢を考えます。

ただし、遠山では録音はなしにして、ざっくばらんに世のなかの情勢とこれからどうするかをお話します。録音なしのザックラバランな講演と、太平記の勉強の同時進行は全国の藤原学校・藤原塾で遠山藤原学校だけになります。その後、和田地区に戻って温泉、夕食懇親会、二次会となります。

日曜日は午前中が観光と実習・ハイキング。昼食後、1時半過ぎから3時半過ぎまで遠山藤原学校研修講演第2部「インターネットラジオ公開録音」。火曜日にアップする私のインターネットラジオの番組2本を皆さんの前で公開録音します。

その後、遠山藤原学校研修講演第3部「藤原文庫の一冊から」。みなさんに発想を広げてもらうため、木造校舎の旧木沢小学校の図書室に寄贈した藤原直哉の約3千冊の蔵書の中から、私がこれは今皆さんに知ってほしいと思う内容の本をいくつか取り上げて、これからの人生に参考となるお話をさせていただこうと思います。そして午後3時45分に解散となります。

遠山藤原学校研修は新宿と遠山郷の往復、および遠山郷内の移動に観光バスを使います。宿泊・食事・移動・研修費すべて合わせて、遠山郷内でご参加の場合は大人お一人3万円、新宿からご参加の場合は大人お一人3万5千円となります。新宿から観光バスで往復していただきますと大変割安になります。

一方、遠山郷の休日ですが、これは今のところ新宿から観光バスを出す予定はありません。平岡駅から和田までは特急に接続して乗り合いタクシーがありますので、それをご利用ください。自家用車の方は直接遠山郷へお越しください。

日程は土曜日の昼の12時30分に遠山郷の中心、和田地区の観光案内所アンバマイ館に集合。ゆっくり和田で食事していただき、途中で休憩しながらぶらぶら和田地区を散策します。お寺、観音大杉、観音霊水、和田城郷土館、和田宿、自治振興センター内の木材の解説など。それから温泉の入り口にある地元の物産館で郷土のお買いもの。それからたっぷりと温泉に入っていただき、宿の車に迎えに来てもらって、のんびり夕食兼懇親会。

日曜日は7時半に朝食。朝食後各自ぶらぶら散策してもらって9時に宿を出発。この日はできればジャンボタクシーをチャーターして見学や実習を行い、旧木沢小学校の木造校舎や遠山藤原学校観光農園を見学していただき、ご希望の方には藤原直哉が1時間半ほど時事問題と生き方に関するお話をさせていただき、午後3時45分に解散。電車の方は駅まで乗り合いタクシーで行っていただきます。

遠山郷の休日ですが、すべて実費精算になります。遠山郷内の費用は2万5千円弱だと思います。

また4月の遠山郷の休日-中央構造線探訪-は、土曜日の集合が諏訪市にある諏訪大社上社になります。ここから自家用車を連ねて中央構造線を遠山郷まで南下します。電車の方はスタッフの車に分乗していただくことになります。

ということで、今年も多くの方に遠山郷に来ていただき、この大変な時代に生きる知恵と勇気を手にしていただきたいと思います。

毎月の詳細な日程と申込書は順次アップさせていただきます。

どうぞよろしくお願いいたします。

藤原直哉 拝

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