梁の木島番所跡を訪問しました
7月の遠山藤原学校では、遠山郷の八重河内地区にあります、梁の木島(はりのきじま)番所跡を訪問しました。ここは江戸時代初期、遠山土佐守が遠山郷を治めいていた時代に、徳川家康の命令で大坂冬の陣、夏の陣から逃れてくる落人を取り締まるために設けられた番所で、中央構造線沿いに豊臣家滅亡の時代の大波が、この秘境の遠山郷まで押し寄せてきたのでした。その後は遠山郷が徳川氏の天領となり、事実上の鎖国状態となって人や材木などの出入りを厳しく取り締まっていました。かつてはもっと青崩峠に近い場所にありましたが、災害で現在地に移転し、明治3年の番所廃止まで実際に使われていました。
この建物は当時のまま残っており、建物の前をかつて秋葉街道が通っていました。そして玄関はまさに番所というか奉行所の白洲みたいになっていて、鴨居にはソデガラミと言われる捕り物の道具がそのまま残っています。
この建物は普段は雨戸が全部閉まっていて、外からしか見学できないのですが、当日は隣の家に住む管理人のおばあさんが来てくれて雨戸をあけて説明をしてくれました。その時の記念写真です。ここが番所で使われているときはこのソデガラミを番人が持って、通る旅人に嫌がらせをしたそうです。とにかく江戸時代は天領で鎖国の隠れ里ゆえ、人をできるだけ入れたくなかったそうです。
深い歴史の迫力と管理人のおばあさんのあっけらかんとした温かい人情。これが遠山郷の魅力かもしれません。
写真は上から、管理人のおばあさん。この写真に写る壁の一番上にある黒いお面は、不思議な顔をしていて、もしかしたら遠山郷で最も古いお面かもしれないとのことです。続いてみなさんでお話を聴いているところ、そして全員で記念写真です。
猛暑のなか、とても楽しい見学でした。
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コメント
管理人のおばあちゃん
良いお顔をされていますね
仕事で特養老人ホ-ムに行く機会が有りますが
失礼を承知で書かせていただくと
同じような年齢層でこうも元気の度合いが
違うものかといつも感じます
ホ-ムの方々も温和な方が多くいらっしゃいますが
元気の度合いと精神力の強さなど
遠山の方々はいつもすごいな-と思います
体と精神がしっかりされている方は
何歳であろうと物事の考え方が正しく大きくぶれない
ように思います、これは遠山に限ったことではありませんが
木沢のつわものの方々も
見るたびシブイな-と思うんです
林 芳弘 拝
投稿: 林 芳弘 | 2010年7月29日 (木) 21時22分