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霜月祭りを考える(1)

遠山郷には大昔から伝わる霜月祭りというお祭りがあります。その起源やお祭りの意味については諸説あり、さらに祭りの内容も江戸時代に付け加えられたと思える部分もあって、なかなかその本当の意味がわかりません。

しかし、このお祭りは、最後に写真のような赤い顔をした鬼のような「人」が勢いよく飛び出し(四面)、さらにまた天伯と呼ばれる別の鬼のような「人」が四方を清めて終わりになります(清めるのは地域によって太刀だったり、弓矢だったり)。

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ごく素直に考えると、このお祭りの最後の目的は天伯を表に出すことだとも言えると思います。天伯というのはその土地に長く鎮まっている神様と言われていますがそれ以上の具体的なことは何もわかっておらず、実は謎の神様なのです。全国にも天伯あるいは天白の信仰が残っています。角はありませんが、風貌は鬼そのものです。

お能の脇物のシテとワキで考えれば、面をつけるシテは主役であると同時に神や霊です。そして面を決してつけないワキは人です。そう考えるとこのお祭りは神官がワキで、面をつける「人」がシテだとも言えます。ですから霜月祭りも神官が神や霊を次々にお呼びして霊をお慰めしていると言えるでしょう。そして最後にお呼びするのが天伯なのです。天伯が出てきて、四方を清めて、お祭りは終わりになるのです。さて、では、天伯とはどんな神様なのか・・・。勘の鋭い方は何かお分かりかもしれませんね。

しかし、霜月祭りで面が登場するのは祭りの後半で、祭りの前半でお呼びする全国の神様は決して面をつけません。隠身です。この前半の部分も非常に興味深いのです(続く)。

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