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2010年10月 4日 (月)

藤原事務所の「ロハスで愉快な仲間たち」21010年10月4日 大谷賢司、長谷川孝、岩松正文、藤原直哉、藤尾浩、山本太一朗 みずのみたまで今日もあめ  

みずのみたまで今日もあめ  

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コメント

『五月の土壌』 高村 光太郎

五月の日輪はゆたかにかがやき/五月の雨はみどりに降りそそいで/

野に/まんまんたる気魄はこもる/


肉体のような土壌は/あたたかに,ふくよかに/

まろく,うづたかく,ひろびろと/

無限の重量を泡だたせて/盛り上り,もり上り/

遠く地平に波をうねらす/


あらゆる種子をつつみはぐぐみ/虫けらを呼びさまし/

悪しきもの善きものの差別をたち/

天然の律にしたがって/地中の本能にいきづき/

生くるものの為には滋味と塒(ねぐら)とを与へ/

朽ち去るものの為には再生の隠忍を教へ/

永劫に/無窮の沈黙を守って/がっしりと横はり/

且つ堅実の微笑を見する土壌よ/ああ五月の土壌よ/


土壌は汚れたものを恐れず/土壌はあらゆるものを浄め/

土壌は刹那の力をつくして進展する/

見よ/八反の麦は白緑にそよぎ/

三反の大根はすでに分裂式の儀容をなし/

其処此処に萌え出る無数の微物は/

青空を見はる嬰児の眼をしている/

ああ,そして/一面に沸き立つ生物の匂よ/

入り乱れて響く呼吸の音よ/無邪気な生育の闘争よ/


わが足に通って来る土壌の熱に/我は烈しく人間の力を思う/


・収録前に読んでいた本の巻頭に掲載されていた詩です。
(『土とは何だろうか?』久馬一剛 著 京都大学学術出版会)

『あめ』の力もすごいですが、『土』の力もすごいです。
今年は毎月、小田原農園に参加させて戴いて、この詩の世界を
少しづつ実感しています。

そして、それを観じられる農園であることががすごいです。
皆さまいつもありがとうございます。


『陽』と『あめ』と『土』。ほんとうに、自然の恵みに感謝です。 

投稿: 山本 太一朗 | 2010年10月 5日 (火) 07時32分

 山本さま、こんにちは。いつもありがとうございます。
すばらしい詩ですね。芸術家ってこういう状況を表現できてすごいですね。
一年のうちに何回か、この詩の部分的なところを自分の農場で
感じるときがあります(何回か、部分しかありません(;д;))。
 『陽』と『あめ』と『土』、すごいです。そして『人間』もすごいです。
ありがとうございます。

投稿: トマト | 2010年10月 6日 (水) 05時53分

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