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2010年5月18日 (火)

藤原直哉の「日本と世界にひとこと」 2010年5月18日 バブル崩壊と政治

バブル崩壊と政治

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ところで、人民元と米ドルの公式為替レートのチャートを見てください。横軸は80年から現在までの時間軸で、縦軸が為替レート、数字が小さいほど(グラフが下に行くほど)元高ドル安で、大きいほど(グラフが上に行くほど)元安ドル高です。

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80年代初頭は1ドルが1.78元程度なのに、一時は5分の1ぐらいの元安になり、今でも3分の1ぐらいの元安です。特に90年代前半にものすごい勢いで元安ドル高が進みますね。これが日本から中国に一気に製造業が移転した最大の理由です。

すなわち元が理不尽に大幅安になったために、日本で製造して輸出するより、中国で製造して輸出するほうが大幅に有利になったのです。もしこの90年代前半にこんな元安になっていなければ、日本から一気に中国に製造業が移転してしまうことはなかったはずです。

さらに中国が巨額の黒字を稼いでいるのに今のような元安にとどまっていることはおかしくて、これは中国政府の責任であり、世界各国が以下のように中国に人民元の切り上げを真剣に迫っています。日本も海外と協調してもっと強硬に人民元の切り上げを求めたらどうでしょうか。実際に元が80年代初頭の水準まで元高ドル安になれば、製造業は音を立てて日本に戻ってきて、日本の製造業や地域経済も一気に活気づくのではないかと思いますそれは結果的に日本の中小零細企業に仕事を増やすことにもなると思います。


米国は中国に人民元切り上げを要求
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100427-OYT1T00429.htm


中国・インドが人民元切り上げに強い要求
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819584E0E0E2E2E38DE0E0E2E6E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;at=ALL

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コメント

藤原先生、今回もお話ありがとうございました。テレビ新聞ニュースではここまでくわしく報道されていない、藤原先生のご意見拝聴いたしました。

今回の欧州危機や中国のバブルは実は不動産バブルであった。ギリシャ融資は各国政府が同意したものの、その国民は同意していない。ギリシャの負債はこんな融資額ではこの先とうてい収まらないし、ポルトガル、スペイン、イタリア、アイルランドがこれから続く。

また対談!経営語録の藤原先生のお話では、イギリスが実は一番大変で、金融オンリーに走り、産業と輸出をやめてしまったイギリスは輸入でこの先どうやって食っていくのか?など。

欧州は大昔から会議や機構が大好きですから、またナントカ会議やらナントカ機構をどんどんやるのでしょう。どうなることやら、ですね。

失礼致しました。

投稿: 狛犬くん | 2010年5月19日 (水) 08時59分

狛犬くん さん、こんにちは。いつもありがとうございます。ユーロもいつの間にか111円台ですね。会議が回る欧州。さて若い欧州のリーダーたちがそれを新しい時代を創造するエネルギーに変えられるか、怒りを想像力に変えられるか、正念場ですね。ありがとうございます。どうぞますますご活躍ください。
藤原直哉 拝

投稿: 藤原直哉 | 2010年5月19日 (水) 10時08分

先生、いつも有難うございます。今回もまた拝聴させていただきました。世界の株安と円高がどんどん進んでいますね。ユーロはついに110円台もあったようです。欧州の金融の深刻さをお聞きすれば、それも仕方のないことでしょうか。これまでウナギ登りで高くなってきたユーロを思うと信じられない値です。欧州はもう、今の国民国家をやめて、昔の地域区分まで戻してその上にヨーロッパを築くというのでなければ何ともならないのでは、という先のお話も、衝撃的でした。風呂おけの栓が抜けている状態の世界、これからますます壊れて大変なことになるのでしょう。何も知らなかったら、この大混乱の中を、気持ちも動揺してやっていけないと思います。この放送に出会えて本当にうれしく思います。

これから先は、アナログの実力が大事とのこと、肝に銘じたいと思います。以前の阪神大震災の時には、被災地では、今までの常識がすべて崩れ、それと同時に、人間のとっさの実力がためされることになり、今まで何不自由ない生活ではわからなかったことが、人個人にもためされていろんな人間模様が表面に出たと聞きました。裸一貫の生活力でしょうか、とっさの実力があって頼もしく思った人、逆に何も出来ない夫に本性見たりで、失望して離婚まで増えたとか、そんな話が何かの本に出ていたことを思い出しました。

金融の底がぬけることによる乱世、いよいよ始まっているのを毎日強く感じます。

投稿: 職人K | 2010年5月20日 (木) 00時03分

 金融緩和措置をしたので、ユーロ安は仕方ない事だと思いますが、2008年10月の水準を下回ったため、ついに、欧州系の中央銀行は、ユーロへの介入をしたそうです。
 国債買取にユーロ通貨買い、EUは大変です。
金融規制、不良債権処理、財政再建の問題を解決しない事には、金融崩壊が止まらないのでしょうけれども、結局、解決策は見つからないのでしょうね。

投稿: はせ | 2010年5月20日 (木) 01時11分

こんにちは藤原様、国民国家の崩壊???

中央銀行システムの崩壊と言う感じを強く持っていましたが、国民国家と中央銀行の仕組みは明治維新の時にほぼ同時に受け入れたのですから、どちらも正解なのでしょうか?

6月に成長戦略が発表されますので、それに向けて各省庁で色々と会議が進められて居るようですが、経済産業省は産業再生課が担当しているのですね。成長戦略が産業再生ですか(笑

事務的な取り纏めを行っているだけのようですが皮肉な組み合わせですね。中身については一言で言うならば「頭・大丈夫ですか」水ビジネスなどは最たる物で、タイのように内戦状態の国やインドのように盗電が4割の所に出て行って金が取れるのか?ノウハウがあるのか???

タックスイーターの会社の偉い様と御用学者が状況分析を纏めた物を元にして、足りない所を伸ばすのが戦略と称しているようです。

地域通貨の形態として「レアメタルコイン」なんて良いのではないのでしょうか?白金とかロジュームとか高機能産業材料をコインの形にしてスイカ・パスモ・イコカ等のような電子情報を付けて決済追跡を可能にして国外流出やマネーロンダリングを防止します。

通貨発行益と通貨信用の割合は様々でしょうが、レアメタルの量は共通にする。資源確保と信用通貨の発行の一石二鳥です。

中国元のグラフを見ていると不思議な国ですね。経済成長すると自国通貨の価値が下がる国って珍しい。

通貨供給量を経済発展の3倍ほど流通させればグラフのようになると思いますが、紙を積み上げた倉庫に例えると、適正な量では火の付いたマッチを床に落としても火事には成らない。

積み上がった紙が荷崩れを起こして紙が散乱しているような倉庫で火の付いたマッチを落とすと大火事になる確率は高そうですね。

上海当たりで火が付いたのかな???火消しの水を求めて風呂場に集まっているのかな???

アナログは自然現象が相手ですから、戒律。
デジタルは機械(PC等)を通すので、法律。
そんな感じなのかな?

最近の高級車はハンドルとタイヤの位置が90度も違うこともあるそうで、アクセルもブレーキもハンドルも電子制御。付加価値は制御精度を上げること。らしいのですが、私はテレビゲームに命を預けたくはないのですが、金持ちの感覚は理解不能。

ドルも元も刷るだけ刷って居ますから、米中共倒れの条件は整っていますね。ロシアはグルジアだけなのでしょうか?黄海にも関与するのかな?

世界中が内乱状態で消去法的に日本が選ばれる?

万博終了が期限となるのか?????

投稿: kazu | 2010年5月20日 (木) 03時13分

みなさん、こんにちは。いつもありがとうございます。欧州も泥沼ですね。中国もどんどんおかしくなります。全面的金融危機は97年が日本、07年が中国、08年が米国、そして今年が欧州と中国でしょう。激しくなりそうです。タイもゲリラ戦になりますね。本当に危ないのはこれからでしょう。そういえば97年のアジア危機もタイから始まりました。何物にも動じない裸一貫の生活力がないと腰が抜けて動けなくなる時代ですね。総合特区も結局は7月の参院選後の政治の変動に対応して仕切り直しになるでしょう。民主党の小林議員が辞職の意向を固めたそうで、結構前倒しできますね。とにかく内外ともに大騒ぎが拡大することだけはまちがいないでしょう。為替を見ると有事の円買いですね。日本の果たすべき役割は大きそうです。国内の仕立て直しを急がないといけませんね。ありがとうございます。どうぞますますご活躍ください。
藤原直哉 拝

投稿: 藤原直哉 | 2010年5月20日 (木) 06時38分

ドイツ空売り規制、EU全体での導入の可能性低い
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK865974420100520

 日経平均は一時的に、1万円割れが起きたそうです。通常、3-6月期は、企業決算期のため、株高になる傾向が高いですが、ユーロ危機以降、下落が続いています。何でも、昨日のメルケル独首相のネイキッド(空売り)取引禁止やその他諸々の発言がマイナスに影響したようです。
 私個人としては、現物の裏付けのない空売りの規制は当然の事と思いますが、その規制の賛同者は非常に少ないようで、他のEU諸国は反対のようです。

 メルケル独首相はその他にも次のような興味深い発言をしています。
「EUは1957年のローマ条約以来最大の試練」と最大限の危機を煽ったかと思えば、「ユーロ圏での秩序あるデフォルトの可能性を検討する」と、あたかもギリシャのデフォルトを念頭に置いた発言と続きます。追い討ちをかけるように、「トラブルを抱える銀行を再編し破綻させるルールが必要」と訴えかけました。
通常ではあり得ない、ドイツの単独暴走の裏には、「市場がまだ認識していない不良資産だとか、独金融機関の破綻だとか、そういった類の何かが隠されているのでは」との憶測を呼ぶのは当然の結果と言えます。一部市場参加者からは「更年期障害にでもなったのではないのか」なんていう、半ばやけくそ気味の声も聞こえてくる始末です。しかし、女性首相なので、金融の抱えるほぼ解決不可能な問題を端的に表現したのではないかという憶測もあります。

 後、数ヶ月から1年したら、日本を含め他の諸国のトップも金融に関して解決不能であることを告げる日がくるのでしょうね。

投稿: 無理難題 | 2010年5月20日 (木) 20時01分

無理難題 さん、こんにちは。いつもありがとうございます。市場も底が抜けたようですね。これからどんどん飛ばしが出てきて収拾がつかなくなるのでしょう。そしてこの大混乱が政治や体制の変化まで引き起こすのでしょうね。まさに乱世ですね。たくましく生きなければなりません。ありがとうございます。どうぞますますご活躍ください。
藤原直哉 拝

投稿: 藤原直哉 | 2010年5月20日 (木) 23時00分

ここ数日、ECBは為替介入しているのでしょうか?
何か、妙にユーロが下げ渋っている感じもします。

ギリシャがユーロ離脱するかどうかより、ドイツがユーロ離脱するかどうかが焦点になってきそうな感じですね。
ユーロ崩壊の汚名を背負っても、ドイツ自体はここからは泥舟になりかねないユーロから離脱した方がメリットはあるかも。
ユーロに残れば、ユーロ安による輸出上のメリットを受けることが出来ますが、財政出動などのリスクは増大する。あと、国民の支持を維持できないかも知れない。

北朝鮮もきな臭くなってきましたし、まさに乱世なんでしょうね。

投稿: about | 2010年5月21日 (金) 19時50分

金融大手の規制強化=世論も後押し、超党派で法案―米
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100521-00000178-jij-int

米国の政治は前進しています。
それに比べ、日本の政治は、停滞もしくは崩壊過程にあります。
なんとなく政治的混乱が国民生活の足を引っ張っている感じがしますが、・・・。

米国で金融規制が実施されると、救済バブルは破裂するのは間違いないので、
更に深刻な不況になるのでしょうね。

投稿: 泡破裂 | 2010年5月21日 (金) 20時25分

みなさん、こんにちは。いつもありがとうございます。日本も欧州も政治がほとんどマヒ状態。米国はオバマが今の金融市場を解体しようというイニシアチブをとって上院も参加。大きく動きますね。いずれにしろ今の国際金融システムが崩壊あるいは解体されるわけですから、影響は大きいですね。激しい世の中です。どうぞますますご活躍ください。ありがとうございます。
藤原直哉 拝

投稿: 藤原直哉 | 2010年5月22日 (土) 06時04分

  税金を使う頭脳集団の事業仕分け
1 教育が染み付いているのか、教育のつもりなのか、べらべらと予定時間の目一杯下らんことをしゃべる。
2 わずか残った時間を質問の時間にする。質問に対し教えてやろうと言う魂胆?
3 講師が答えられないような意見を述べると、司会は私に発言の機会を与えない。講師に対する配慮?
4 始めから、参加者と討論して問題を解こうという姿勢が全くない。参加者を見下している。
5 更にご丁寧に 最後にもう一度拍手を と要求される。どこでも必ず要求される。批判の意見を言う場はどこに有るの?
6 考え込んで電車を一台やり過ごしてしまった。

投稿: kunio | 2010年5月24日 (月) 23時05分

kunio さん、こんにちは。いつもありがとうございます。ご活躍ぶりが目に浮かびます(笑)。乱世です。どんどん前進されてください。ますますのご活躍を!ありがとうございます。
藤原直哉 拝

投稿: 藤原直哉 | 2010年5月25日 (火) 08時09分

素朴な疑問ですが、ユーロ圏諸国でユーロが安くなると誰が困るのでしょうか?
、ユーロが安くなるとユーロ圏諸国の貿易収支が改善されて、ユーロ圏諸国の景気に好影響を与えると思います。もっと言えば、ECBはどんどんユーロを発行して国債を買い取れば、更にユーロが安くなるかもしれませんが、通貨なんて所詮紙切れなので、どんどん印刷したら良いと思います。ユーロ圏にはあらゆる産業があるので、何も困ることはないと思います。需要が増えれば輸入しなくともユーロ圏内で生産を増やせばいいだけですし、むしろ困るのはユーロ圏に輸出している中国などではないでしょうか?
 ちなみに商売上手の中国人は必死に人民元を安く維持していますよね!

投稿: 相場訓練生 | 2010年5月26日 (水) 01時39分

相場訓練生さん、こんにちは。いつもありがとうございます。普通のユーロ安なら輸出企業が有利になるでしょうが、今回のようなバブル崩壊に伴う全面的金融危機の場合には資金調達が困難になり、また経済活動全体が激しくスローダウンしていきます。日本もそうですが、今までの輸出依存体制を抜本的に組み替えていく必要がありますね。ありがとうございます。どうぞますますご活躍ください。
藤原直哉 拝

投稿: 藤原直哉 | 2010年5月26日 (水) 08時16分

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