藤原直哉の「日本と世界にひとこと」 2009年8月27日 臨時版:日本経済再建への道
臨時版:日本経済再建への道
8月28日のNHKラジオ第1放送、ビジネス展望で話す予定でしたが、NHKの都合でキャンセルになったため、放送で話そうと思っていたことをここでお話します。
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コメント
先生、早速 拝聴させていただきました。遅い時間に、本当に有難うございました。このところの上海株式、2日下げては1日戻しの動きですね。すでに識者の間で、ドルと上海株式の暴落が警告されていますね。これから秋、どのようになるのか本当に恐ろしいです。
投稿: 職人K | 2009年8月27日 (木) 23時42分
こんにちは藤原様、NHKが公正中立ですか(笑
NHKのTVディレクターが中国のハニートラップに掛かって7時のニュースは中国で編集されている。何て話がネットに上がっていて大笑いしましたが・・・
経済については気の持ちようとして物々交換に成ると思っています。クオリティーの高い物は物々交換でも価値は認められますから、一時は不便な状態もあるだろうが日本は大丈夫と思っています。
横幹連合って御存じですか?学者も立場が無くなって苦し紛れなのか?
http://www.trafst.jp/index.html
ここを下(中小企業)から掻き回せば新たな価値なんて欲しいだけ出て来ますよ(笑)問題は何が欲しいのか?
中小企業は何が欲しいのか解らない。と言うのが正直な感想です。間に大企業が入って消費者と職人が分断されているイメージです。
大企業は何故大きくなったか?商売が上手だったから。人脈が良かったから?技術的に大した事の無い所ほど商売が上手?で政治と連んで?と感じます。
学者も生活が在りますので本当の事が言えずネットで息抜きの方も多く見られます。
http://env01.cool.ne.jp/ss02/ss023/ss0231.htm
http://takedanet.com/
経済も自然現象の一部でしょうから厳しい事が起きて当然。(これから来るのでしょうが)
日本は上手に乗り切ります。世界に対して価値は担保されていますから、価値交換がスムースに行える金融システムを考案し世界に発信する時代になると思いますよ。
金で世を治めて、金で潰して、地固めしてみろくの世と致すのぢゃ。
投稿: kazu | 2009年8月28日 (金) 01時35分
職人Kさん、こんにちは。いつもありがとうございます。あの放送は大変多くの方が聞いてくださっていて、予定がずれると事務所にもたくさんのお問い合わせが来ます。時期が時期ですし、今回は特別にお話をさせていただきました。おっしゃるとおり相場は変調を来たし始めていますね。ドル安に上海安。ガクッと下がるのですよ。秋には何かありそうですね。どうぞ引き続きお元気にお過ごしください。
kazuさん、こんにちは。いつもありがとうございます。NHKも昔はそんな無粋なことをはっきり言うようなことはなくて、あうんの呼吸でという感じだったのです。しかし最近は総務省から言われるとそのとおり出演者にまで言っちゃうんですね。NHK職員のレベルの低下そのものだと思いますよ。大体NHKのラジオ放送なんて、本当に職員にとったら楽なもんだと思います。全部出演者に任せておけばいいのですから。時間枠を取って出演者にお願いしたら、あとは座って聞いてればいいだけですからね。むかしは結構ラジオでいい番組作っていましたけど、だんだん、職員が座っていればすむ番組ばかりになってきましたね。私の放送についても昔のディレクターは内容についてずいぶん突っ込んだ打ち合わせをしたものです。でも最近は何でもどうぞ、話題を決めてお話くださいという感じですからね。何を放送したいという思いがあるようなないような、これじゃぁね。
今日はまた大変興味深いことを教えていただき、ありがとうございます。さっそくリンクを拝見させていただきます。経済はまだらにみろくの世になってきていますね。これから全体が変わっていくのだと思います。おもしろい時代になってきました。どうぞ引き続きご活躍ください。ありがとうございます。
藤原直哉 拝
投稿: 藤原直哉 | 2009年8月28日 (金) 06時24分
米国のGDP1300兆円に対して、米国の負債総額が、官民合わせて、1京3千兆円(そのうち官が半分)あるそうで、デリバティブ総額6京円のうち、1~2京円が負債として更に表に出てきたら、米国はどのようになるのか想像もつきません。
昨年は、米国の大手企業の破綻が相次ぎましたが、最近は、州政府の破綻が目白押しという噂が流れています。とにかく、弱いところから次々破綻していき、その都度、FRBが資金を供給して何とかしているようですが、それも限界に近づきつつあるようで、その後、どうなるのか、・・・・。日本がどのように巻き込まれ、一般人の生活がどのように変化するのか、・・・。全く想像ができません。
日本は金融資産を1500兆円もっているそうですが、国債・公債が1000~1300兆円あり、見かけ上、収支はプラスに見えますが、官民合わせて米国債を700兆円も買わされており、そのお金はもう戻ってくるわけがないので、結局、収支は大赤字になっており、日本国内にもお金はありません。
現在、失業・年金・医療などの問題がクローズアップされていますが、世界的な金融問題、国同士の債権債務の整理、貿易の方法など、大きな問題から解決されないと、国内問題については最終的に解決はしないだろうと思います。
今まで、世界のリーダーとして、米国が世界をひっぱてきましたが、米国の世界戦略の失敗が今回の世界金融危機を招いたので、他の国々が納得する解決案が米国から出るとは思われません。おそらく、貿易黒字国・EUなどが中心となって解決案を出すのだろうと思いますが。
日本国富の強奪を許し、対米従属政策をしてきた自民党にはもはやその解決案を出す能力は全くないのははっきりしているので、選挙もそれを反映する結果になるでしょう。
今回の選挙で、日本だけでなく、世界にも通用する政治家が出てくれることを切に祈っています。これから3年ぐらいで、世界恐慌の大きな直撃を受け、世界や日本の新しいあり方が決まるので、とにかく、次の政権には期待しています。
投稿: tuiteru | 2009年8月28日 (金) 06時25分
tuiteruさん、こんにちは。いつもありがとうございます。まったくおっしゃるとおりと思います。米国が作り上げてきた世界システムが崩壊しているのですね。ですからその上に乗っているユダヤ金融も貿易システムも一緒に崩壊しつつあるわけです。これは歴史的な出来事です。結局40年前にドルはゴールドとのリンクが外れましたから、結局はただの紙切れ。そして紙切れに価値をつけてきたシステムが崩壊したのですから、結局紙切れに戻るわけです。ということはドルの上に乗っている円を初めとした各国通貨も紙切れなのですね。
さてさて、こんな感じですからその再建というのは途方もない話になります。中国などは目ざとくて、中南米の一部の国と物々交換に近いような取引を始めていますね。日本も相当走り回らないとみんなの生活の底が抜けてしまいます。というよりもこのままでは世界が止まってしまいます。一度止まっても再起動させなければなりませんね。
おそらく民主党もそういう修羅場を想定してどうするかということはまったく考えていないと思います。しかし結局そういう事態に巻き込まれ、行動せざるを得なくなると思います。そこから新しい歴史が始まるのでしょう。
ありがとうございました。どうぞますますご活躍ください。
藤原直哉 拝
投稿: 藤原直哉 | 2009年8月28日 (金) 06時31分
日本の新しい金融システムですが、グリーンバックのような負債を裏付けにしない貨幣システムと利子の取得の禁止、市中銀行による信用創造の禁止など、イスラム金融を手本としたシステムを構築する以外にないでしょう。
日本がここまで駄目になったのは、プラザ合意以後の円高・低金利政策、これは米国による押し付けと日銀の窓口指導によるバブル生成と崩壊、その後の超長期不況を梃子にした構造改革(戦後アメリカが途上国を食い物にした構造調整プログラム)によって、民間企業の資産・国有資産共に食い尽くされた結果です。
円高は、基本的に日銀が意図的に信用創造しないことで発生していて、円安を望む経団連等による間違った円安誘導によって、稼いだドルが米国へ還流するシステムが出来上がり、日本国内では金がない状態になった。
黄金の金玉を知らないか?
選挙について
http://goldentamatama.blog84.fc2.com/blog-entry-418.html#comment
日本の苦境は、中央銀行に経済を恣に弄られた結果です。
日銀と日銀券を廃止して、政府紙幣に置き換えて、既存債務については徳政令発布するしかなさそうです。
投稿: 奇兵隊 | 2009年8月29日 (土) 21時38分
藤原先生
おかげさまで、田舎にいながらも都会と変わらない情報に接することが出来きます。いつも感謝しています。
教えていただきたいのです。
塩爺が『母屋がおかゆを食べているのに、分家がステーキを食べている』と称した特別会計のことなのですが。もう遅いのですか。特別会計のお金の流れを調査して不正を糾し、一般会計に充てるというのは。
投稿: みかんちゃん | 2009年8月30日 (日) 07時04分
奇兵隊さん、みかんちゃんさん、こんにちは。いつもありがとうございます。
国際金融システムがこうして崩壊していくと、通貨そのものも作り直しですね。同時にその通貨の管理を誰に任せるかということも大問題になってきます。いろいろな試行錯誤が出てくるのでしょうね。イスラム金融もこれは世界に散らばるイスラム教徒の間で広がっていくでしょうし、今までの常識とはだいぶ違う通貨が出てきそうですね。
特別会計ですが、民主党が切り込むのだと思いますよ。ここは本当にメスを入れて全部情報公開して解体しないとね。平成の市民革命みたいな雰囲気でしょうね。
どうぞ引き続きご活躍ください。
藤原直哉 拝
投稿: 藤原直哉 | 2009年8月30日 (日) 09時10分
民主党圧勝ですが、勝ち方が半端でない。もう少し見守っていく必要があるかも知れない。
投稿: +9 | 2009年8月30日 (日) 21時20分
この間、丹羽春喜先生んとこの勉強会に行ってきたんすけど、やっぱコインの増鋳なんですかね?
少なくとも国債の新規発行はゼロに出来ますね。
投稿: 田舎から | 2009年8月30日 (日) 21時43分
+9さん、田舎からさん、こんにちは。いつもありがとうございます。民主党圧勝ですね。まず人事がどうなるかですね。平成の市民革命という状況ですから、さまざまなことが起きてくると思います。とても一発ですべてが収まるというわけではないでしょう。
コインの増発ですか、それはちょっと今の状況では難しいでしょうね。でも現在の通貨システムが崩壊したときにはまったく新しい通貨が出てくるでしょう。どうなりますか、興味深いところです。
どうぞ引き続きお元気にお過ごしください。
藤原直哉 拝
投稿: 藤原直哉 | 2009年8月31日 (月) 09時44分
日曜の衆議院選挙は、今の経済危機になぞらえて「百年に一度」の大選挙だったとも言えそうですが、なんとか無事に終わりましたね。民主党圧勝の選挙で、藤原さんが言われたように、「風が吹いた」と言うべき結果になったように思います。流れが生まれ、うねりが生まれたために民主党が押し上げられたというのは事実で、藤原さんが言う通りだと思います。
台風の接近が投票率を低下させることも心配でしたが、それほど深刻ではなかったようです。投票率は少し低くなったようですが、その理由は天候とは別にある気がします。選挙前から問題化していた点なのですが、投票の終了時間を(勝手に)繰り上げる自治体が出て来たせいではないかと思います。もっとも、その結果、自民党・公明党の与党を上げ底して助けることすら出来なかったわけですが、こんな勝手な「操作」(?)もあちこちの自治体レベルで自由に決定出来るそうで、本当のことが国際的に知れ渡れば問題にもされそうです。投票時間の切り上げをして「足切り」するなどという行為は、不正選挙と言える大問題ですし、民主党の新政権は選挙法をきびしく見直してこれを禁止してほしいです。でないと、また将来に禍根を残しますね。
投票時間の切り上げをした地域は、私が住む東北の農村部でも多いものと思いますが、昔は夜8時までキチンと投票できたのに今はそれより何時間も短くされているなどと言うのは非常に大変な不正でしょう。選挙と民主主義にうるさいはずの欧米の政府・メディアは、まだ日本の各地でこのような不正(?)選挙がまかり通っていたなどとは騒いでいないようですが(笑)。
こんな足切り同様の勝手をやり放題の自治体が多いらしいことからしても、今のまま放置すれば将来に大変な禍根を残す恐れがありますから、放置することは許されないです。新政権を作る民主党は、このように「切り上げ」などで投票所を閉鎖している自治体の実態について全国的に調査し、処罰すべきは処罰して実態を日本国民に明らかにしてケリを付ける必要がありそうです。もしまた将来に禍根を残し、やがてまた日本の国が亡ぶようなことになったら大変なことですから。
総選挙の圧勝といっても、これで民主党にフリーハンドを与えるわけではないという但し書きを藤原さんはコメント欄で書いていましたが、今回投票した日本人もまさにその通りの気持ちだろうと思います。政権交代そのものは平成の初期にも(一年ほどの短い間だけ)ありましたが、当時の日本人のような甘い民主主義政治というか、政治家・官僚まかせの気分、何でも「おカミにおまかせ」という雰囲気は、今の日本人にはもう全くなくなってしまったようです。それが本来ですが。
昭和のバブルが崩壊して数年後の1993年7月にあった総選挙でも、当時は「新党ブーム」だなどと言われたりして、「お殿様」首相などと言われた細川モリヒロ首相への政権交代が起きるほど強い「風」が吹きました。16年後の今回は、当然といえば当然なのですが、当時よりはるかに強い風が吹いたようです。あの当時の政権交代も「1955年体制の崩壊」と呼ばれた大きな変動でしたが、新政権側では「平成維新」という言葉(今年も同じ言葉が流行りました)を使う政治家もいたようで、今年とも状況は似ていました。
しかし、当時と今とでは根本的に違う部分が多いと思います。それは、今年の政権交代はあの当時と違い危機的な国際経済の中で起きている上に、ほとんどの日本人がこの16年間に多大の代償を払って来たという深刻さ、悲惨さの差でしょうか。当時と今では日本の国の様相は完全に一変してしまったと思います。
私も、93年の細川モリヒロ首相の新政権のことは今も覚えていますが、日本国民からの期待は高かったものの、社会の「雰囲気」を変える力量もないという感じの総理大臣で、官僚依存主義に堕して終わった期待はずれの政権だったと思います。当時、日本のメディアも政治や政権交代についてだいぶいい加減な姿勢を取っていたと記憶しています。
細川政権にはほとんど実績や成功の歴史がなく、社会貢献していない「政党助成金」と「地ビール」なるビールの新カテゴリーを作ったのだけが成果という感じでした。あの当時の「政権交代」はあまりに期待はずれで、むしろ日本を悪くしたと言うべきでしょうね。
今度の新政権を考える上でも忘れてならない問題点があると思うので、長くなってしまいそうですが、93年当時の時代を少し振り返って問題点を思い出しておきたいと思います。これは高齢の方や藤原さんはとうに承知の歴史に過ぎませんし、私個人の記憶を頼りにした主観的な歴史に過ぎませんが、若い世代の方が今度こそ「政権交代」という字づらにだまされたりせず、新しい時代に生き抜いて行くための情報として利用していただければと思います。
まず、細川首相というのは「ボソリボソリ」と話すタイプの首相だった印象しかありませんが、元々が自民党参議院議員だった政治家であり、そんな所が事実でしょう。話をすれば何でも悲観的に聞こえる政治家もいる一方で、逆に何でも楽観的に聞こえる人もいるわけですが、民主党政権に楽観的すぎるのでは、と言われた藤原さんの場合は後者かも知れません(笑)。その点、細川首相というのは前者で、暗く冷たいタイプの「リーダー」だった気がします。
8月4日配信の放送「音が消える」を聞いて分かったのですが、そういうマイナスのエネルギーしか流さないような「リーダー」が新政権を作ったのでは、日本も世界も、何ごともうまく行くはずがありません。こういうリーダーは、逆に本来はうまく行くはずのこともダメにしてしまう人間たちです。そういう「リーダー」が出て来たのでは新政権もダメになりますから、当時の細川首相も総理の座など他人に譲り、自らは裏方の仕事に徹するのが正解だったと思いますね。今度の民主党新政権も、こういう人選の失敗がないようにしてほしいと思います。
ちなみに、私は入信しているわけではないのですが、「音が消える」の放送分で紹介された出口王仁三郎の「宇宙は音に満ちている」という言葉の意味は何となく分かる気がします。最近号の雑誌『歴史読本』に、4ページばかりですが戦前の出口が中国で撮った白馬に乗った写真とモンゴルをめざした逃避行のてん末が記事になっていて、読んで驚きましたが。宗教家として「不敬罪」裁判にかけられていた出口は、満州で張作霖に捕らえられ、銃殺刑が執行される直前に解放され日本側に引き渡されたとありましたが、すさまじい冒険をしたものだと思います。死線をくぐり抜けた人の持つ深みは、オンライン百科のウィキペディアにある後年の写真からも感じれます。
細川政権は、発足から一年もたたない内、細川首相自身が元同僚の参議院議員に「もうやめたいな」などとと口にした、とのリーク報道が出回ったりしたのを覚えていますが、そんな投げやりな首相のため、バブル崩壊後の混乱した日本社会を刷新して再起動してほしいと期待していた日本国民の夢は裏切られました。結局、あまり辞任の理由もハッキリしないまま、細川首相が電撃辞任して首相官邸を去って、政権交代の事業はなかばで投げ出してしまいました。国民から見れば「逃げるように辞めた」という感じで、メディアもそういう取り上げ方をしましたが、首相たる人がこんな投げ出し方をしては新政権も政治や社会、経済の気分を刷新する仕事も失敗に終わることになります。
細川首相の資質と政治姿勢に問題があったと思いますが、元々が官僚まかせの政治姿勢であることが根本的な原因だったように思います。細川新政権の成果は政党助成金の制度を作ることくらいで(今も残っています)、この一種の利権を創設した以外には、混乱の中に沈潜して行こうとしていた日本社会の気分を一新したいという気もなく、何のヤル気もないリーダーたちのようにしか映りませんでした。
この細川首相は、80年代に日本に入って流行したスポーツ「スカッシュ」をやっていると言い、それをテレビで実演してみせたりしていました。室内でカベに向かって相手にボールを打つというスポーツですが、今の若い人たちもやっているのでしょうか。テレビでそんな実演をした程度で、その他には細川首相は何もしていないようでした。16年前の政権交代劇は、そんな形で日本人の期待をあっけなく裏切ったもので、日本人が新政権に期待していた空気の「刷新」という大切な仕事をダメにして消えていった集団でした。
自ら潰れて消えた細川新政権のせいで、日本国民の政治不信は高まってしまいましたが、そのマイナスの遺産は今日まで日本の国や政界・官界・財界でずっと続いて来たように思います。93年の政権交代が、今まで日本が置かれていたどん詰まりの状況の入り口だった気がします。
その後、2か月ばかりの超短期政権(羽田政権)をへて、今で言う「大連立」よろしく社民党と組んだ自民党が政権に戻って行ったわけですが、細川首相の「投げ出し」を目の当たりにした国民は、むしろ自社の(大)連立政権でも自然にうけいれられたのではないかと思います。少なくとも、細川首相に比べれば(その前の首相だった)故・宮沢喜一首相のエビス顔の方がマシに思えて来たほどでした。細川首相という人は、暗く冷たいリーダーシップそのものだったと思います。
しかし、細川内閣が消えた後は、もう自民党もまた他の政党も明るく温かいリーダーを輩出する力量すらないポシャり集団になり下がっていたようで、合従連衡、離合集散を繰り返す政治が続いて行くことになりました。それもあって、肝心の昭和のバブル崩壊の後始末(巨額の不良債権があったことは長いあいだ国民に知らせずにいましたが)は何も出来ないままでおざなりが続いた気がします。これまでふた昔ものあいだ続いた悲惨な経済・政治の混乱を振り返れば当然ですが、今度の政権交代はまたあんなダメ政権をいくつも作るようなことは許されません。
細川首相は、熊本知事などを歴任した「元お殿様」という触れ込みの政治家でしたが、本当を言って、細川首相も他の閣僚もどれもが暗く冷たいリーダーそのものでした。当時の私は首都圏でサラリーマンをしていたのですが、細川首相就任の時、顔見知りで熊本県人だというオトウサンが居酒屋で「あれはただのバカ殿!」とバッサリ言うのを聞きました。その時、この細川新政権はダメになるかも知れないと感じましたが、本当に細川政権はマイナスのエネルギーを国中にまん延させるだけの「役割」しか果たさなかったように思います。
当時の日本は、今よりマシな経済状態だったと言えば言えるわけですが、バブル崩壊の後からネガティブなエネルギーがまん延していて、1980年代の世界的注目を浴びていた日本的経営(ジャパニーズ・マネジメント)も日本人自身によって内部から破壊されている時期でしたから、日本人の危機感だけは現在よりも深刻だったと思います。藤原さんが言う通り、政治の仕事はそういう社会の「雰囲気」と気分をキッパリ変えることであるはずなのですが。
細川首相は「私は元華族だ」という気負いの政治家で、日本のメディアもそんな側面ばかり取り上げていましたが、あれが今日のようなダメになってしまった日本を産み出す元凶だったように思います。新しい流行のスポーツだといっても、スカッシュという室内のスポーツをテレビで実演してみせるような暗い政治家が新首相になったのでは、明るく温かい雰囲気を日本に広めるなどという仕事は到底ムリだったと思います。かつての美智子妃にあやかって屋外コートでテニスかバドミントンを実演するとか、「元は殿様だが実は趣味で野菜を作っています」と見せるなどすれば、まだマシだった気がしますが。いずれにしろ、ああして彼らは日本をダメにして「トンズラ」(そういう表現の政治人形劇が当時日本のテレビで放送されました)して行きました。
日本を今のようにダメにした日本語を選ぶとしたら、それは「リストラ」という言葉だったと思いますが、近年になって生まれた造語では、他にも竹中氏の好んだ言葉「B層」とか(笑)もあるし「勝ち組・負け組」というダメ言葉もありました。しかしこれらはヒネリがないと言うか、実は80年代後半に日本のメディア産業が流行させた「マル金・マルビ」(カネ持ちvsビんぼう、という意味の)という古い「キーワード」の焼き直しに過ぎないものでした。やはり、リストラという言葉の果たした破壊効果は大きかったと思います。
これは今は日本語として定着していますが、元は欧米で使われていただけで、日本で「首切り」という昔ながらの日本語にかえて使われ始めたのは1992年前後だったと記憶しています。93年になると、街で見かけるアルバイト求人にまで「馬車ウマのように働く人を求む」などという畜生(笑)なみの日本語がおどり始めた記憶もあります。しかし、まだ93年には日本的経営(ジャパニーズ・マネジメント)といえば、一応「人を上手に働かせる」ことに主眼があって、わずかばかりですが「インセンティブ」を与えることで従業員や非常勤バイトも上手に働かせる経営思想でした。今は悪い語感しかなくなった「フリーター」も、(わずかな額ながら)高い時給のバイトを掛け持ちして普通のサラリーマンより多い月収をあげるアルバイト生活者を意味していました。それで良いわけです、企業の経営者がわずかな時給の差で上手にバイトを募集して働かせられる限りは。
そういう上手な経営が80年代までの日本の経営思想、経済思想でしたが、それが世界の先進国がうらやむような経済的繁栄を支えていたジャパニーズ・マネジメントでした。しかし、いつの間にやら「日本的経営」は「リストラ」という言葉に乗っ取られて行き、忘れられてしまったようです。1980年代末には、日本の経済的成功に驚いたドイツ(当時の「西ドイツ」)の社会科学に「日本学(ヤパノロギー)」なる分野まで生まれていましたが、ヤパノロギーのことは日本でも良く知られていました。もっとも、その陰ではずっと不良債権・不動産価格の下落が経済全体をウィルスのように冒し続けていたようですが。今では、藤原さんが言うように、本当に「経済がここまでぶっ壊れてしまった」というのが正解な時代です。
93年当時も、まだ「上手く人を使う」ことが経営だという思想がフツウの経済・経営思想でしたが、他方では「どうせ階級社会なのだから」という思想もあったし、また「なんでもリストラすれば良い」という感じの今で言う「欧米化」の思想もなくはなかったにしろ、それらはシニカルな思想であり非主流でしたし、80年代末までは欧米人も日本の有名企業に雇ってもらおうとしたりしたものです。
「音が消える」の話に、今では80年代の日本企業の経営を『明るく温かいリーダーシップ論』として「逆輸入」し、英語で学んでおられるとありました。藤原さんは、ビジネスの常識や経営思想を今から30年前の常識にすぐにも戻す必要があるとも説いていますが、それも本当に正しい経済・経営の方針だと思います。日本が80年代に経験した成功の歴史を知らない暗く冷たい日本人たちには、それさえ理解できないかもしれませんが。
80年代のように日本が豊かだった時代には、まがいなりにもたいていの人はメシを食えていましたから、その分「どうせ階級社会だから」というシニカルな思想でも「リストラこそ万能」という欧米的なレイオフ経営でも、あまり問題なく社会で通っていられたものと思います。しかし、今のようにみんながメシを食えないでいる時代、「これだけ経済がぶっ壊れてしまった」時代では、それでは経済も経営も、話にも何にもなるものではありません。
かつてのジャパニーズ・マネジメントを知っていながらそれを故意にぶっ壊して来たような日本人は、もう高齢者ばかりでしょうから自分で消えて行くだけでしょう(笑)。かつての日本的経営を知らない世代には、逆輸入の知識でも良いからとにかく知ってもらうしかありません。それ以外に、若い世代がかつての「成功事例」に学び、未来に生きて行ける道はないわけですから。
1993年の細川新政権なるものは、暗くなっていた当時の日本の「雰囲気」を変える使命を帯びて登場したはずでしたが、彼らはそれもまるで出来ず、「音が消える」の話の通り、音でエネルギーを伝えて行くという大事なリーダーの仕事すら出来ませんでした。今の日本はあちこちで「打ち込み」系と言われる電子音楽がまん延していて、ナマの音、揺らぎのある音の響いている所が少ないほどです。それは、16年前の音が消えた細川首相の時代からの遺産だったのかも知れません。近年は、首都圏も田舎もなぜか夕方などに電子音楽(時報?)を周辺一帯に放送する市町村が多いですが、暗く冷たい政府が日本から本物の音を消してしまわなかったなら、そんな電子音楽など必要なかった気もします。音が消えた社会のスキマを埋めようとして放送している物が、今の日本にまん延した電子音楽なのかも知れません。
本当に、1993年に出来た細川政権の失敗は、日本人にとって大きな歴史の教訓でした。もちろん今度の新政権は同じ轍に落ちないようにしてほしいし、一般の日本人は新政権をよく指導する必要もありそうです。実際、「飛躍する発想」でも藤原さんが触れた通り、民主党の公約・綱領を読んで見ると「ちいせい、ちいせい」と(笑)言いたくなる部分も多いし、細川政権の時代のように「お上にまかせる」と自由放任は出来なさそうです。今度の新政権は、細川政権は国民の話など聞く耳も持たない状態でしたが、そうではなく国民の言う事をキチンと聞くということから仕事を覚える必要がありそうです。
飛躍する発想とはやや違いますが、2年ほど前に出た子供向けテレビアニメのDVDを見ていたら、日本の子供を退化させる(?)「夏休みの宿題」を廃止する、というマニフェストを打ち出して選挙に出馬するカエル型宇宙人が登場したのを思い出しました。藤原さんも「未来へのビジョン」が大切、と説いておられますが、民主党もこの宇宙人の「夏休みの宿題廃止」というくらいの大きなビジョンを打ち出せば良かったろうにと思います(笑)。ある帰国子女の芸能人が言った話だったと思いますが、欧米の夏休みは年度末であるため宿題も出ないそうです。それなら、親が子供に仕事を教えたり旅行に連れて行ったりも楽に出来そうですね。夏休みまで子供を「学校お任せ」にしていると、やがて「イジメ」文化のような物に巻き込まれてしまいそうですから。履修もれなら夏休みの補習も必要ですが、子供は親の「背中を見る」だけでなく、キチンと「手元」も見させ、仕事と生活をシツケて行く必要がありそうです。
民主党の公約は司法制度、特に「裁判員制度」をどうするのかと思ってマニフェストを見たところ、特に司法制度や警察制度をどうこうする公約はないようです。民主党は裁判員という問題だらけの司法政策をこれからも続けるようですが、それは困る話です。藤原さんが、この制度は「不浄役人」のマネゴトを善良な市民にさせるものだと言っているのは本当です。また、この制度は密室の談合で刑罰まで決めさせるらしいので、別の意味で本当に「不浄」だと思います。この制度も利権の温床になっているのかという気もします。司法(全国の裁判所組織)にも、金額は分かりませんが裏金(「埋蔵金」?)疑惑が出ているとも聞きますし、民主党には司法制度をキチンと改める政策が必要ですね。
司法制度を今のまま放任すると、民主党が「地方分権」の流れにのって、田舎在住者のために自動車税の減税や高速道路無料化をしてくれるという結構な公約も、司法がそれに見合った制度に変われないため、機能不全でまた失敗しそうにも思います。高速無料化というのは、いわばわれわれの生活を「欧米並み」にしてくれるというわけでしょう。しかし、そうなると今は「下の道」(一般の国道)を使っているトラック便(大型10トントラックも)がすべて高速道路に入って来るそうで、必然的に交通違反も事故も増えます。新しい司法政策で、交通違反を専門に裁判する交通裁判所・交通警察官を独立で設置しないと業務もさばけません(今でもキチンとさばけていないそうです)が、裁判官、裁判員、検察、警察官などに遠慮しているのか、民主党の公約は交通裁判所などの新しい司法政策はのせませんでした。裁判所、検察、警察も内部には裏金問題をかかえていると言いますが、それならなおさらこれら内部を掃除した上で新組織を設立する必要があるでしょう。
情けないことですが、あの93年の当時から、日本も世界も今のような悲惨な時代になってしまう宿命だったのかも知れません。この間に進んだ失業・貧困の増加、他の方が指摘している通り「戦死」者同様の悲惨な死に方をした「自殺者」たち、政治・官僚・財界に広がった腐敗や郵政民営化と「1兆円・2兆円」問題に代表される(文字通りの)「売国」政治・・・などなど。来し方をふり返って見ても、つくづくこのひと昔、ふた昔の間に日本人が払って来た代償はとてつもなく大きなものだったと思いますね。本当に、この禍根を今にして断つべき秋だと思います。
藤原さんには、健康第一、仕事が第二という感じで頑張っていただきたいとお祈りしています。
投稿: ミスター奇遇 | 2009年8月31日 (月) 10時25分
ミスター奇遇 さん、こんにちは。いつもありがとうございます。今日は大論文をありがとうございます。拝読いたしました。すばらしいですね。まさにおっしゃるとおり思います。細川さんは今でも殿様のようで、政治を引退してから湯河原で陶芸に励んでいて、最近ではかなりのできばえで、作品が良い値段で売れているそうです。
この政権交代はある種の革命ですから、これからいろいろなドラマが次々に展開していくと思います。今日も上海株が5%以上下がり、為替が92円に来ています。経済の大動乱にも突き動かされながら次の時代が創られていくのでしょう。この内閣は戦中戦後で言えば幣原内閣に相当します。ですから戦犯逮捕と戦前のシステムの停止、そして新しいシステムの模索を本格的に行うことが仕事になります。
この秋にも経済から最初の試練が来そうですね。人事がまとまり、それで本格的な仕事がどうなるのか、良く注目です。
どうぞ引き続きお元気にご活躍ください。ありがとうございます。
藤原直哉 拝
投稿: 藤原直哉 | 2009年8月31日 (月) 16時05分
藤原様
<特別会計について>
先生は日本の未来を楽観しておられますが、私は全く悲観しております。民主党は『特別会計については全部公開することはありえない』と言っているそうです。また、ユーチューブで同党が故石井議員の資料(60箱)を調べ上げることもしないで放ったらかしにしていたと知りました。
ソ連の崩壊が始まったと同じように日本も崩壊するように思います。しかし、ソ連は立ち直りましたが日本はそうはならないように思います。非常に残念ですが・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=RIWZX_Sd4Fcfeature=PlayListp=8DA38A9ED0422DB9playnext=1playnext_from=PLindex=26
投稿: みかんちゃん | 2009年8月31日 (月) 16時52分
みかんちゃんさん、こんにちは。いつもありがとうございます。そうですか、日本の未来はそんなに大変ですか(大笑)。
ま、とにかく大変なことだけは間違いないですが、大変な時代を通り抜けてどうなるかということについては、それはいい時代ではないかと思っております。
今回の政権交代はまさに革命ですね。ですからこれからいろいろな変化が連鎖的に起きてきて、時代の流れ、遠目で政治を見ている国民の目線から外れる人や行動は全部排除されていくと思います。ですから古い体制とまだつながっている人は民主党でもそのうちいたたまれなくなるのではないでしょうか。革命はどんどんそうやって進展していくのだろうと思います。
どうぞ引き続きご活躍ください。
藤原直哉 拝
投稿: 藤原直哉 | 2009年8月31日 (月) 17時06分
こんにちは藤原様、委託研究の結果が出ました。
今回は、第1次採択分として158件について公表します。(私の名前はありません)
なお、現時点で採択決定に至っていない案件については、今後更に審査を行い、第2次採択結果として公表する予定となっています。
第2次採択結果の公表については、10月頃を目処に予定しています。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/2009/090831senryaku_koubo_kekka.htm
1ヶ月何をしていろと言いたいのか・・・
この施策は補正予算で組まれた物で研究計画は2年なのですが、予算は単年度。それも実質半年です。160億の予算ですが計画途中で打ち切られた研究は成果が出るのかな?
妙な気分の1ヶ月になりそうです(笑
投稿: kazu | 2009年8月31日 (月) 17時42分
今回の選挙、大きな風が吹いて、やはり民主党の大勝利の結果となりました。世代交代も感じます。経済が大変なこの時期に、政治の舵取りは大変だと思いますが、新しい社会への道として、期待もしています。鳩山氏にも少なからず期待しています。
また、先の、短命に終わった細川政権の話が出ていましたが、細川政権時代に主席秘書官をつとめた成田氏の書いた「官邸」という小説があって、それによると、「 細川首相退陣の引き金は「北朝鮮有事」だった 」という内容がありました。私は読んでいないのでよくは知りませんが、女房役であった武村官房長官を米国が不安視、米国側の情報が北朝鮮につつぬけになってしまうのではということで、細川氏は苦しい立場に置かれたようです。その結果、苦渋の決断として、社会党を切り捨てるどころか、自らが身を引くことになったようです。
あの時、国民がみんな期待をしていて早過ぎる幕引きにがっかりしてしまったことも記憶していますが、朝鮮有事がなかったらもう少し長く続いていたのかもしれません。
物静かな口調の細川前首相は、冷たく暗い印象もありますが、著書を読む限りでは、政治の表舞台に出るよりは、浮世を捨てて悟りの人生を楽しむような文学者であるかな、と思います。古今の書を友とするようなインテリのお殿様で、当時は政治に対しては無念の思いもあったのではないでしょうか。よくはわかりませんが、今はあたたかい人柄を私は感じています。
こんどの民主党政権も、志半ばで短命に終わることもあるのかな、、と心配しています。少しでも悪しきものが正される社会になると良いですね。
藤原先生のような方が、新政権のブレーンの中に多くあってほしいと期待しています。
投稿: 職人K | 2009年8月31日 (月) 21時27分
kazuさん、こんにちは。いつもありがとうございます。そうですか、一次選考に漏れてしまいましたか。残念なことでした。民主党になって中小零細企業対策がどうなりますか、まだ民主党自身もよくわかっていないと思います。これからですね。どうぞこれからもますますご活躍ください。
職人Kさん、こんにちは。いつもありがとうございます。民主党は今、人事に忙しくて、人事が決まってから、さて何をするか、ということだと思います。革命ですから政治が安定するまでまだまだ先が長いでしょうね。細川政権は自民党内の分裂から生まれたわけですが、今回は国民が自民党に拒否反応を示して生まれました。ですから民主党が民意をよくわからないと、長続きしませんね。細川さんも鳩山さんも個人的には殿でしょうね。大事なのは家老です。家老がしっかり振り付けをしないと大変ですね。さて、どうなりますか。
どうぞ引き続きご活躍ください。ありがとうございます。
藤原直哉 拝
投稿: 藤原直哉 | 2009年9月 1日 (火) 07時11分
選挙の結果をじっくり見ると、自民党で生き残った人に、極右反動の人が意外に多いのではないかと思いますが、先生はこれに対してどうお考えでしょうか。
このまま不況が続くと、こんどは、戦前のように極右勢力が力を持つようになるのでしょうか?
投稿: ^m^ | 2009年9月 1日 (火) 13時02分
私は先週末に米国から戻りましたが、科学技術、芸術、文化(食文化)などで、日本は十分に誇りを持つことができると思っていますが、何故、自民党清和会の極右の人々は、ことさらに歴史を捏造しなければ誇りを持つことができないのでしょうか?
投稿: ^m^ | 2009年9月 1日 (火) 16時24分
^m^さん、こんにちは。いつもありがとうございます。自民党はおもしろいことにA級戦犯だけが残りましたね(大笑)。安倍が自民党を事実上乗っ取って右翼党にしようとしていた時期がありました。でももう終わりですね。右翼の時代は終わりました。北朝鮮の脅威を持ち出しても右翼にはならないでしょう。ま、清和会に最後残った人達は、結局日本人の中でも傍流なんですね。だから本当の良さがわからない。逆に言えばああやって変な人達が上に立つと、変な人達が回りに寄ってきます。大体寄ってきたところで一網打尽ということになりました。天の世の中の掃除の仕方の上手さにはいつも息を呑みます。すごいですね。これからは紆余曲折があっても良い時代になりますよ。どうぞ引き続きご活躍ください。ありがとうございます。
藤原直哉 拝
投稿: 藤原直哉 | 2009年9月 1日 (火) 17時00分
国際金融システムは正常だ
2010年5月08日土曜日 国際金融システムは正常だ
5月08日土曜日
日経331円安、ダウ139ドル安、トヨタ 70円安、MTU 12円安、三菱商事 42円安
キャノン 165円安の4055円
91.54円 116.67円 1.2747 LIBOR JPY LIBOR USD
ドル円 ユーロ円 E-USD 0.24125 0.37359
10364円 10380ドル 3480 460円 2081円
日経 ダウ トヨタ MTU 三菱商事
037359 - 0.24125 = 0.13234
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いまや世界同時株安、信用不安、信用の収縮が、始まっているという輩がいる。特に売り煽りの藤原教授はNHKの5月07日金曜日朝6時43分のラジオ放送で、『土台が揺らぐ国際金融システム』と題して売り煽っている。藤原教授が言うには米サブプライム危機の発覚以来、現在は経済恐慌の状態であると売り煽っている。
国際金融システムは正常だ。その根拠は
『リーマンショックの後、金融危機が起きて世界同時不況に発展するわけですけれども、この金融危機の危機たる所以は、誰がどれだけの損失を抱えているのかが、わからなくなって、お互いに信用できなくなったとお金を貸しあわないという、信用が収縮すると言いますけれども信用不安にあるわけですけれども、これを一番端的に出ているのがLIBOR金利という金利の動きなんです。
銀行同士が国際的に資金を貸し借りするときの金利なんですけれども、そもそも銀行というのは各国の中央銀行から公定歩合といいますか政策金利で、お金を借りられますので、LIBOR金利から政策金利を引いたもの、というのが実質的に銀行が、わざわざ払わなくちゃいけない金利ということになるわけですが、その動きを見ますとリーマンショック以前は0.5%ぐらい上乗せすれば銀行からお金を借りられたのがですね、あっというまに3%以上払わないとお金を借りられなくなったとこれは事実上銀行同士がお金を貸さないという高金利なんですけれども、それが最近0.3%ぐらいまで下がっているですね、つまり正常な水準にまで下がっているというわけなんです。』
今LIBOR金利はいくらだ。LIBOR JPY 0.24125、 LIBOR USD 0.37359 であり、断じて3%ではないのであるから、藤原教授が売り煽っているのは明らかだ。つまり『土台が揺らぐ国際金融システム』と売り煽っている藤原教授を真に受けるのは、あまりに危険だ。あくまでもダウバブルは2017年ごろまで続くと思われるのであるから買いが、基本中の基本だ。
2010年(H22年)3月17日水曜日 日銀の金融緩和策、
4月16日金曜日 GSの提訴、
4月27日火曜日 S&Pの格付け
5月05日水曜日 G問題でダウ225ドル安
5月06日木曜日 休日明けの東京市場は、全面安、日経は、361円安の10695円
5月06日木曜日 米国時間誤発注でドル円は、 シタヒゲが出るまで下げた。
5月07日金曜日 K証券のチャートでは、午前3時46分ドル円88.02円
投稿: 1229usd | 2010年5月 8日 (土) 20時22分
1229usdさん、こんにちは。いつもありがとうございます。
はぁ?売り煽り?相場でも張っておられるのですか?もしお友達に欧米の大手金融機関に勤務しているまともな人がいたら、一体連中がどうなっているのか、じっくり聞いてみたらよいと思います。それが難しければこの3年間のエコノミストとウォールストリートジャーナルとフィナンシャルタイムズをよく読んで見られたらよいと思いますよ。わたしがラジオでしゃべった話どころではありませんからね。
LIBORの金利が低いから金融危機ではない??LIBORには銀行ごとにプレミアムが乗ります。それでも借りられないところは中央銀行が裏から貸します。そうやって連中もこの3年間、必死に買い煽りをやってきているのですよ。
ま、でもいいじゃないですか。上がると思えば日本中の街金から最大限の借金をして世界中の株でも買ってみたらどうですか(大笑)。あるいは、もっと確実に儲けようと思ったら、ゴールドマンに入社して一番危険なデリバティブズをどんどん作って売って、何億円のボーナスを無リスクで手にされたらよいと思いますよ。
新緑がきれいな季節になってきましたね。木の芽の季節ですね。
どうぞますますお元気にご活躍ください。
藤原直哉 拝
投稿: 藤原直哉 | 2010年5月 9日 (日) 18時24分
ゴールデンウィークに、NYダウが数時間で1000ドル下がり、為替も大きく変動しました。ギリシャ危機も収まりそうにありません。
この一連の様子を見ていると、国際金融が正常とは思えません。
1930年代の金融危機を上回っていると思います。
投稿: 市民A | 2010年5月10日 (月) 04時18分
>ダウバブルは2017年ごろまで続くと思われるのであるから買いが、基本中の基本だ。
ダウ最高値は2007年に14000ドルをつけています。その後、2008年のリーマン危機で6000台まで急落しております。その後、反動戻りで11000ドル台まで回復しましたが、買い煽りのニュースもつき、ここ最近は悪い材料ばかり出てきます。現在は、大恐慌の真っ最中で反動戻りが収まった今が最高の売りのチャンスです。
といっても、相場はこわいので、私は張ってはいませんが、国際金融が崩れる様を興味津々で見ております。
藤原先生に質問があります。投稿の際に、スパムメール防止機能がつきましたが、スパムメールを送る暇人がブログ荒らしをしているのでしょうか?
投稿: 市民A | 2010年5月10日 (月) 04時51分
市民Aさん、こんにちは。いつもありがとうございます。おっしゃる通りですね。市場は今週が山場になりそうですね。なんか変なたとえですが、マージャンで、みんな自分がいい手だと思って自信満々でつもってきた。ところがまったく意表をついたマンガンリーチをギリシャにかけられてしまった。弱いので自分から降りると思っていたギリシャがいきなりマンガンリーチをかけてきた。そのためにもうみんな大慌てのパニック状態。とにかく下りて安全パイを切るしかない。しかし何が安全パイかもわからない。だから狼狽しながら、天に祈るつもりで1枚ずつ、じっくりため込んだすばらしいパイを切っていく。ただひたすら、この1枚でロンという声がかからないように・・・。というわけで市場にはびっくりするような売買が交錯する状態になっていくでしょう。とにかく市場には近づかないことです。傷ついて逆上した野犬の死に物狂いの闘争のまっさ中です。
投稿ですが、きっと暴落で大損しておかしくなってしまった人だと思いますよ。
人間同じ苦労をするなら、もっと報われる苦労をすべきだと思いますね。
ありがとうございます。どうぞますますご活躍ください。
藤原直哉 拝
投稿: 藤原直哉 | 2010年5月10日 (月) 08時56分